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「国盗人」を観てきました

先日一息ついてみたら翌日は今年初の泊り込みからそのまんま早朝試写に突入という悲しい憂き目にあいました。トホホ…。そんなわけで一息ついたようなまだ気は抜けないような微妙なところではありますが今日は三茶のパブリックシアターで野村萬斎さんと白石加代子さんの共演してる「国盗人」の楽日公演をみてきました。

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 「国盗人」はポスターのイメージはヤマタノオロチ系(…あくまでもビジュアルから受けるイメージですけども)でしたが、シェークスピアの「リチャード3世」が下敷き。萬斎くん演じるのは白薔薇一族の三男=悪三郎(すごい名前だ)。赤薔薇一族との戦いに勝利し長男が王に即位した白薔薇家。醜い自分を嘆くあまりに心まで醜くねじ曲がった悪三郎は次々に身内を手にかけ政略結婚を繰り返し王位につくものの赤薔薇の後継者・理智門(りちもん!)によって成敗されるというのが簡単な筋書き。もちろん最後の決めセリフは「馬をくれたら国をやる~」です。

 萬斎くんの芝居は「オイディプス王」と「ハムレット」は中継番組で見ましたが、生で見るのはこれが初めて。両者共にポイントは「苦悩」かとおもうんですが、自分はあんまりお芝居とか見ているわけじゃないのでよくわからないんですけども、正直なところパーツによってはいくら演劇にしたってかなりオーバー&オーバーじゃあーりませんか?みたいなところがあってその辺をうぷぷーと見ておりました。嫌いじゃないんですがよくまねっこもして遊んだし。

 今回の悪三郎も曲者・苦悩系といえばそうかもしれないけれど苦悩にむせぶ人一辺倒ではなくあれやこれやと策略を巡らす姑息な策士ぶりがなかなかコミカルでもあり、それまでの二作よりもより演劇的というか演技の幅を感じらてみせてもらったという感じです。
 萬斎くんはそんな感じなんですけれどやっぱなんてったって白石さんの一人4役、というか導入と〆部の夏服の女性をいれれば5役、に感嘆しました。赤薔薇の一門として夫を奪われた女たちキャラの違う3人と悪三郎の母親という4人の女の業ぐるぐる状態が圧巻。普通だと決して大柄な人じゃないのに大きさを感じさせるというか。それだけでも十分元がとれます。あとは好色系左大臣役の人と悪三郎の影法師をやっていた人も印象的でした。
 また群舞を感じさせる役者さんらのきびきびした動きもメリハリがあって躍動感があり場面転換もうまいと思ったし、あとはがコシノジュンコさんが担当した衣装、というか全体的にテクスチャーが効果的に使われているなど、演出も相当よかったと思います。

 悪三郎はリチャード3世に倣って片手片足が不自由かつこぶもあったりする設定なのですが、それにしちゃ場面によっては動きがよすぎ?と思わないでもない箇所がない訳じゃなかったし、途中のミラーボールぐるぐる歌謡ショー状態のステージはJSCの花魁パートに続いて目が点。そこだけテンション違うので浮いてる感じもありますが、観客との掛け合い場面ではあるしそれもまたありなのかもしれません。というわけで全体的には元手を十分とれるほど楽しめました。楽しかったです。はい。

↓は悪三郎のイノシシ紋章手ぬぐい
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