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2010.12.22 (Wed)

翻訳の寿命2

なんだか昨日中途半端なまんまアップしてしまって据わりが悪いので続き。

 エッセイ「翻訳の寿命は、いったいどれぐらいのものなのだろう」のなかで村上さんは「月曜日~」に収録する旧訳作品の検証改訳したポイントは1)明らかなミスや誤訳、2)翻訳に対する経験値、自分の姿勢の変化、3)自身を含めた日本語文体の変化 をあげていて中でも日本語文体の変化によって直すところが多かったとしています。彼の場合は25年の翻訳活動のキャリアがあってそれに基づき照らし合わせて見直すと翻訳は多かれ少なかれ劣化するもので、建物でいう改築だったり新築を余儀なくされるものとのこと。

 字幕の場合は一人の翻訳者が20年以上も前に訳した自分の字幕をもう1回見直すことになるというケースは、うちの職場ではたまにあるけれど、一般にはそんなに多くはないと思う(たぶん今どきのメジャーな映画なら公開になって半年もすればビデオなりDVDがでてそこで字幕の修正かけるだろうし、その再販やらテレビ放映ごとに同じ翻訳者が何度も自分の訳に手を入れることはあんまりないんじゃないかと思う)し、文芸の書き言葉と話し言葉では言葉の寿命も格段に違うだろうから、話の基本としては同じ土俵には乗せにくいかもしれないけれど、あえて乗せるとするならば、われわれが字幕のハウツー習った時には後世観た時に違和感を感じるようなはやり言葉は使うべきじゃないとか、半永続性みたいなものを考えるように教わった記憶があるけれどそれって無謀な話かもなーと今更ながら思った次第。
それについてはまたゆっくり別の機会に。


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タグ : 読書 村上春樹 翻訳 本の話

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